◆注意事項
・ルールブック記載のサンプルシナリオ『⚠4~10歳児緊急クエスト⚠ 隣町のクソデカショッピングモールを攻略せよ!!』のネタバレを含みます。
・スマートフォンやタブレットでご覧の場合、レイアウトが崩れる場合がございます。
・このリプレイのみを用いてセッションを行うことはできません。セッションの際は必ず『現実を紡ぐTRPGハード キナリエル』をご使用ください。
◆セッション開始前
2026年2月、凍えるような冬の夜。4人のTRPGプレイヤーたちが、一人のGMによって、Discordのボイスチャンネルに集められていた。
GM:今日は『現実を紡ぐTRPGハード キナリエル』を遊んでいきます!
一同:よろしくお願いします!
PL1:この卓、いつもはCoCばっかりだから新鮮だね。
PL3:『キナリエル』……?って、どんなTRPGなんですか?
GM:一言で言うと、キナリエルは「現実世界のシナリオを遊ぶ」ことができるTRPGシステムです。現実世界なので、怪物や魔法が登場しない世界観のTRPGです。
PL4:なるほどぉ?確かにそれはあんまり聞かない気がする。
PL2:失礼かもしれないけど、現実世界のTRPGなんて面白いの?
GM:これが意外と面白いんですよ。例えば、推理要素のあるもの。こういうシナリオだとファンタジー要素が無い方が面白くなることもありますよね。
PL2:確かにそれ思ったことあるかも。
GM:他にも日常の1ページを切り取ったシナリオや恋愛要素に焦点を当てたシナリオなど、シチュエーションを純粋に楽しみたいときには最適です。世界観の認識のずれが起きにくいのも魅力ですね。
PL4:そりゃあ現実なら齟齬は起きないわな(笑)。
PL1:でもシナリオが書きにくそう……?現実で起きることにしなきゃいけないんですよね?
GM:あくまでファンタジーではないというだけなので、フィクションではあります。漫画で足をぐるぐるにして走る表現がありますよね。ああいう誇張表現とかもOKです。
PL1:あ、わりと懐広いのね。
GM:あとは、汎用性がかなり高いシステムでもあります。
PL1:汎用性が高いというのは、いろんなシナリオを作りやすいという意味でしょうか?
GM:はい。シナリオの自由度はかなり高いです。例えば、今回のシナリオではみなさんは小学生の紡人になっていただきます。『紡人』というのはキナリエルにおけるプレイヤーキャラクター(PC)のことですね。
PL2:いいね。小学生ってだけでワクワクしますよ。
PL3:「小学生ってだけでワクワク」……?
PL2:深い意味はないから!
GM:早速ですが、今回使用する紡人を作成していきましょう。今回のシナリオには紡人の設定であるハンドアウト(HO)が4種類ありまして、みなさんには一人一つ好きなものを選んで紡人を作成していただきます。
PL2:分かりました!やりたいHOがある人いる?
PL3:僕は残ったやつでいいですよ~。
PL1:俺も~。
PL4:いや主体性がないわ!……俺たちHO決めるとき毎回譲りあいになってる気がしない?
GM:HOってセッション開始前だとシナリオ内での扱いが不明だったりして、本当に自分が楽しめるHOかどうかって意外と分からないですよね。だから結局「どれでもいい」になりがちというか。
PL1:あー、それなかもしれない。
GM:そんなみなさんにピッタリのルールがあります!みなさんには、自分のTRPGの遊び方を表す「プレイヤータイプ」を選んでいただきます。各HOには「推奨プレイヤータイプ」が記載されておりまして、シナリオを遊ぶ前に自分に向いているHOが分かってしまうのです!
PL2:へえ~、すごい(ルールブックを確認)。……この『揺さぶられ屋』ってやつ選ぶの、結構勇気要りそう(笑)。
PL3:『ゲームチェンジャー』も中々ですね……。
GM:(笑)まあ恥ずかしがらずに、自分に近いものを選びましょう。選び終わったら、また改めてHOの相談とキャラクター作成を行いましょうか。
プレイヤーたちは、初めてのシステムに期待と不安を感じつつ、HO決めとキャラクター作成を行っていった。
CoC
「クトゥルフ神話TRPG」のこと。このプレイグループでは、普段はこちらのシステムをメインで遊んでいるらしい。
シナリオが書きにくそう
PL1はシナリオ執筆を普段から行っているため、このような疑問が出たのだろう。
推奨プレイヤータイプ
あくまで目安のため、必ずしもプレイヤータイプに合致している必要はない。
一同:できた!
GM:みなさんキャラクター作成が終わったみたいですね。HO1から順に自己紹介をよろしくお願いします。
PL1 メインプレイヤータイプ:揺さぶられ屋、サブプレイヤータイプ:名脇役
春崎 怜央(はるさき れお)
年齢:6歳 性別:男 身長:115cm 職業:小学生
《心[低]70》《技[中]75》《体[中]90》《考[中]20》《見[中]70》
《感[高]50》《読[中]25》《会[中]80》《情[高]50》《巨[低]40》GP:65
《体[中]90〈殊〉でんぐり返し》《考[中]20〈殊〉食事戦隊炊飯ジャー》
推奨プレイヤータイプ:主人公
6歳か7歳であり、おつかいに行ったことがない。
PL1→怜央:はい、春崎 怜央(はるさき れお)君です。HO1の設定通り、年齢は6歳、身長は115cmくらいで、職業が小学一年生ですね。ヤンチャボーイなのでステータスは《体》とかを高めにとっています。《会》や《感》は高くて《考》や《読》が低いので、可愛がられているけどじっとしていられない子なんでしょう。最適な移動手段として《体〈殊〉でんぐり返し》を取っています。あとは、《考》の値が低いのでそれを補うために《考〈殊〉食事戦隊炊飯ジャー》を取っています。怜央は戦隊ヒーローが好きで、今一番お気に入りのやつですね。よろしくお願いします!
PL4:最適な移動手段ってなんだよ!
PL2:補えるのか……?炊飯ジャーで……?
PL2 メインプレイヤータイプ:主人公、サブプレイヤータイプ:名脇役
後藤 猛(ごとう たける)
年齢:6歳 性別:男 身長:120cm 職業:小学生
《心[低]50》《技[中]60》《体[中]90》《考[中]70》《見[中]90》
《感[高]50》《読[中]10》《会[中]10》《情[高]50》《巨[低]60》GP:80
《体[中]90〈殊〉かけっこ》《見[中]90〈殊〉違いが分かる男》
推奨プレイヤータイプ:名脇役
HO1の隣に住む幼馴染。HO1に誘われておつかいに行くことになる。
PL2→猛:後藤 猛(ごとう たける)っていいます。運動会でHO1と一緒に二人三脚をしたんで、その時から彼をソウルメイトと信じて疑っていないアツい男です。《体》が90で《考》が70なので、かけっこも早いしテストの点も取れるんですけど、アツいソウルメイトなのであんまりモテないです。
PL4:悲しい………。
猛:《会》10《読》10になっていて注意書きも読まないし、人の話も聞かないので、多分そこが足を引っ張っています。〈殊〉に関してですが、まず『かけっこ』を取っています。足がめちゃくちゃ速くて運動会もアンカーに選ばれていました。だけどこいつはアンカーを蹴って二人三脚を選びました。あと、『違いが分かる男』ってのを取ってて、もう春崎家にまつわることならどんな違いでも見逃しません。
PL3:怖いよ~~。
猛:って感じです。よろしくお願いしま~す。
PL3 メインプレイヤータイプ:揺さぶられ屋、サブプレイヤータイプ:ゲームチェンジャー
春崎 彩(はるさき さい)
年齢:4歳 性別:女 身長:90cm 職業:幼稚園生
《心[低]10》《技[中]80》《体[中]20》《考[中]50》《見[中]70》
《感[高]80》《読[中]60》《会[中]70》《情[高]80》《巨[低]10》GP:110
《情[高]80〈殊〉上目遣い》
推奨プレイヤータイプ:揺さぶられ屋
HO1の弟か妹。留守番は嫌なので、おつかいについていくことになる。
PL3→彩:は~い、春崎 彩(はるさき さい)です。年齢が4歳で、幼稚園生の年中さんです。ステータス的には全体的に高めにとっていて、《心》《体》《巨》が低いって感じです。〈殊〉は《情》で取っていて、身長の低さを逆手にとった上目遣いって感じです。お兄ちゃんたちのことが大好きだよ。は~い、以上。
猛:かわいいですね~僕たちの妹だ。
怜央:アツいアツい。
GM:はい、ありがとうございます。じゃあ最後HO4の方お願いします。
僕たちの妹だ
君の妹ではない。
PL4 メインプレイヤータイプ:ゲームチェンジャー、サブプレイヤータイプ:名脇役
春崎 景(はるさき けい)
年齢:10歳 性別:男 身長:143cm 職業:小学生
《心[低]40》《技[中]85》《体[中]70》《考[中]60》《見[中]25》
《感[高]80》《読[中]75》《会[中]70》《情[高]35》《巨[低]40》GP:60
《体[中]70〈殊〉サッカー》《技[中]85〈殊〉裁縫》
推奨プレイヤータイプ:ゲームチェンジャー
HO1の兄か姉。両親に頼まれ、おつかいについていくことになる。
PL4→景:春崎 景(はるさき けい)で、小学4年生です。なので、1人でおつかいくらいはできますね。保護者って感じでついていくと思います。ステータスは他の人が低いやつを高く取ってます。
景:で《殊》は「サッカー」を取っています。小学生サッカーやるだろう。多分。一般的な小学生のことあんまりわかんないんだよね。
怜央:いや、あなたも小学生を経験してますよね!?
景:サッカーはハワイで親父に教わりました。裁縫もですね。
怜央:ということは家庭科が得意?
景:そうやね。手先は器用な子です。
GM:うんうん。オッケー。みなさんキャラ紹介ありがとうございました。では、セッションを始めようと思います。
GM:『⚠4~10歳児緊急クエスト⚠ 隣町のクソデカショッピングモールを攻略せよ!!』セッション始めていきます。よろしくお願いします!
一同:よろしくお願いします!
ハワイで親父に教わりました
これ以降、この設定は忘れ去られることとなった。
◆シナリオ本編:導入
<★チェックポイント:0分>
GM:今日はおばあちゃんの誕生日なのですが、お父さんもお母さんも風邪をひいちゃったみたい。ということで、みなさんがおつかいに行くことになるというところからセッションは始まります。
GM:では、導入から始めていきます。まずHO1だけがシーンに登場します。
怜央:はい。
GM(母・父):「げーほげほげほげほ……げほっ!」
11月のとある日曜日の朝。ゆっくり寝ていた怜央は、小鳥の綺麗なさえずりの代わりに、突然の凄まじい咳とくしゃみで起こされることになる。怜央は眠い目を擦りながらベッドから出て、音の発信源であるリビングへと向かった。リビングの扉を開けると、額に冷却ジェルシートをつけ、布団をこれでもかと被って、ソファーに身を預けているお母さんとお父さんがいた。
怜央がリビングに入ってきたことに気づいたのか、虚空を見つめている両親が突如として話し始めた。
GM(母):「げほっげほ……お父さん……これは、あれね。」
GM(父):「げほげほげほ……そうだね、お母さん……これは間違いない。」
GM(母・父):「「風邪だ。」」
GM(母):「困ったわね……今日は予約しておいたケーキを受け取って、おばあちゃんの誕生日をお祝いしに行かないといけないのに……。」
GM(父):「けれどこんな調子じゃ、どう頑張っても受け取りにはいけないな……。」
GM(母):「こうなったらプランBで行くしかないわね。」
GM(父):「あぁ……まさにこのときのためのプランBだ。」
どこか茶番じみている会話がひと段落したかと思うと、両親は突然、怜央の方に顔を向けた。
母「怜央、おはよう。見ての通りお母さんもお父さんも風邪をひいちゃったの。」
父「それでな、怜央に頼みたいことがあるんだ。」
母「突然で悪いけれど、隣町のショッピングモールにおつかいに行って、ケーキを受け取ってくれないかしら?」
怜央:「う、うん。もちろん!多分いける。うん。」
GM(母):「流石怜央!怜央ももう小学一年生になったものね。もう立派なお兄さんといってもいいくらい。怜央がケーキを届けてくれたら、おばあちゃんすっごく喜ぶと思うわ。」
GM(母):「さて、怜央。改めて聞くけど、おつかいに行けそうかしら……?」
怜央:「大丈夫!うーんと、ショッピングモールってどこ?」
GM(父):「さすが我が子だ。返事だけは威勢がいいな。しかし困ったなぁ、元気は良いがショッピングモールの場所が分からないとは。」
GM(母):「それに怜央だけで電車に乗るのは少し怖いわね。」
GM(父):「万が一のことがあっては怖いしな。そうだな……。」
チェックポイント
シナリオの進行度を管理する、キナリエル独自のルールである。
HO1だけがシーンに登場します
どのような導入を行うかはシナリオによる。このシナリオでは1人づつ登場していく感じなんですね~(説明)
GM:ということで、HO4はここからのシーンに登場してもらって構いません。
景:はーーい。
GM(父):「おはよう景。これから怜央におつかいに行ってもらおうと思っているんだが、1人だけでおつかいさせるのは少し心配でな。景にも一緒におつかいに行ってほしいんだ。付き添ってもらえるだけで、安心感がぐっと増すからな。」
GM(父):「どうだ、景。おつかいに一緒に行ってもらえるか?」
景:「うん。さすがに怜央を一人で行かせるわけにはいかないからね。」
GM(父):「あぁありがとう。あと、怜央はショッピングモールの場所がわからないらしくて困っていたところなんだ。」
景:「ま、それなら僕に任せてよ。」
GM(父):「さすが景、それでこそ長男。さすがだ。」
GM(母):「ありがとうね。それじゃあ、今度こそおつかいの準備をしたいのだけれど……。」
母親がしゃべり始めたとき、それを遮るようにリビングの扉が開け放たれる。そこには怜央の妹である彩が立っていた!
GM(母):「あら彩、おはよう。今ちょうどお兄ちゃんたちにおつかいを頼もうと思っていたんだけれど、もしかして彩も行きたくなっちゃったのかしら⁉」
GM:と、お母さんが話しかけてきます。ここからHO3の彩さんもシーンに登場して構いません。
彩:「お兄ちゃんたちおつかい行くの⁉彩も行く!」
GM(母):「う~ん、でもさすがに彩におつかいはまだ早すぎるんじゃないかしら。」
GM(父):「まぁまぁまぁ。おつかいに行く年齢なんて早い方が良いに決まっている!それにお兄ちゃんたちが彩のいないところで楽しいことをしていたり、美味しいものを食べていたりするかもしれないから気になるよな?」
彩:「やだやだやだやだ、一緒に行く!一緒に行くもん!」
GM(父):「あぁ、そうだろうそうだろう。どうだ、彩。彩もおつかいに一緒に行くか?」
彩:「彩、一緒に行く。おつかい行く。何のおつかいか知らないけどおつかい行く!」
GM(父):「それでこそさすが我が娘だ。怜央と景もそれで問題ないな?」
景:「うん。まぁ……。」
怜央:「え、オ↑レ↓一人で十分だよぉ。」
GM(父):「いや、でもお前ショッピングモールの場所を分かっていないんだろう?」
怜央:「しょうがないな。一緒に連れて行ってやるか。」
GM(父):「まぁ彩もショッピングモールの場所はわからんと思うんだがな。はっはっは。」
彩:「ショッピングモールって何?」
GM(父):「そこはあれだ。景が何とかしてくれるだろう。よし、じゃあこれで何とかなりそうか。」
GM(母):「それじゃあ、今度こそおつかいの準備をしたいのだけれど……。」
オ↑レ↓
小学生男児からすれば、最もクールでスタイリッシュな一人称に違いない。
GM(母):「うーん、でもまだ不安ねぇ……そうだ!いいことを思いついたわ。隣に住む猛君に一緒について行ってもらうことにしましょう!」
怜央:「猛も一緒に連れて行くの?」
GM(父):「あぁ、猛君がいた方がより安心だろう。」
怜央:「えぇ~……まいっか!あいつのことだしなんか楽しくなるだろう。よし、行ってきま~~す!」とたとたとた……
三人は隣の猛の家に行くことになる。歩いてほんの数秒で到着し、さっそく怜央がインターホンを押すと、待ってましたとばかりに猛が出てくる。
GM:ということで、HO2の猛君もシーンに参加して大丈夫です。
猛:「どうしたんだッ!ソウルメイトッ!それに、お兄さんと彩ちゃんまで!」
怜央:「たける~ショッピングモール行こうぜ~ケーキ?を取りに行くんだってさ。」
猛:「それは一大事だッ!俺も行く!春崎家のピンチに駆けつけないわけにはいかないからな!」
彩:圧が強いよ!
猛も加わった紡人たち一行は、おつかいの内容を改めて聞くために一度怜央の家のリビングに戻ることになる。
GM(母):「あら~~猛君いらっしゃい!今日はわざわざありがとうねぇ」
猛:「お邪魔しますッ!お父さん、お母さん!」
彩:圧(以下略)!
GM(母):「そんなかしこまらなくてもいいんだよ~~?あと私たちは風邪をひいているからね。あまり近づきすぎないように気を付けてね。ゴホッゴホッ」
猛:「そんなッ……!お大事に。」
GM(母):「ありがとうねぇ。そうしたら遅くなったけれど、おつかいの準備を始めましょうか」
お父さん、お母さん
ナチュラルな父母呼びにより、外堀から埋めていく作戦である。
GM(父):「それじゃあ、おつかいの話をするぞ。みんなに頼みたいことは3つある。一つ目は、予約したケーキの受け取りだ。既に料金は支払ってあるから、名前を言えば受け取れるぞ。そして二つ目は手巻きずしの具材集めだ。今日の夕飯に、おばあちゃんの誕生日をお祝いして、手巻きずしパーティーをやる予定だからな。そこで、君たちに具材を買い揃えて持っていってほしいんだ。最後に、三つ目はおばあちゃんの誕生日プレゼントの用意だ。これからいっそう寒くなるだろうから、おばあちゃんに誕生日プレゼントとして、手袋を渡してあげてほしいんだ。」
GM(父):「おつかいで頼みたいのはこの三つだな。」
彩:「お兄ちゃんたち、メモ作ったらー?」
怜央:「お、それ採用!」って言ってメモメモ……手ごろな紙に書いて持っておこうかな。
GM(父):「さて、これらのおつかいは全部、隣町のショッピングモールだけで完結する。だから、まずは隣町に行くために駅で切符を買って、電車に乗りなさい。くれぐれも方向を間違えないように気をつけるんだぞ?」
怜央:「大丈夫!」
GM(母):「それから、おばあちゃん家の周りは野良猫さんたちがたくさんいるから、ふらふらっとついていって、迷子にならないようにね。」
怜央:「うん!」
GM(父):「そうしたら、これが手巻き寿司の具材と手袋、それから切符を買うためのお金を入れておいた財布だ。ぜ~ったいに無くさないようにな?」
GM(父):「よし。ここまでで分からないこととかはあるか?」
猛:「完璧に把握しましたッ!」
GM(父):「う~ん、いい返事だぁ。」
怜央:「大丈夫!」
怜央:って言って財布をテーブルの上に置き忘れます。
一同:(笑)
GM(母):「あとは……このままでもいいのだけれど、せっかくならちょっとしたゲームをしようかしら。13時30分までにおばあちゃん家に着けたら、みんなが欲しいものを一人一つずつ買ってあげるわ。」
怜央:「え、もしかして炊飯ジャーのブルーのフィギュアでもいいの?」
GM(母):「えぇ、もちろんよ。」
怜央:「よっしゃー!」
GM(母):「他の三人は、何か欲しいものとかはあるかしら?」
猛:「いいんですか!?考えておきますね!」
GM(母):「うんうん、オッケーよ。」
景:「まぁ、僕もまだ考えておこうかな。」
彩:「何にしようかな~?」
GM(母):「そうしたら、寄り道せずに13時30分までにおばあちゃん家に着くよう頑張らないとね!出発時刻は10時ピッタリになりそうだから、何事もなければ余裕をもって着けるはずよ。」
GM(母):「さて、これで準備は全て終わったかしらね?じゃあ行ってらっしゃい。気を付けてね。」
一同:「行ってきま~~す!」
両親たちに見送られつつ、紡人たちは『おつかい』という名の大冒険へ繰り出すこととなった!
◆シナリオ本編:中盤
<★チェックポイント:30分>
10時に家を出て街へと繰り出した紡人たちは、まずは隣町に電車で行くために最寄り駅へと徒歩で向かった。10分ほどが経ち、現在時刻は10時10分。駅へ着いた紡人たちを待ち構えていたのは券売機だ。ICカードを持たない紡人たちは、適切に目的地までの料金の切符を買わなくてはならない。
GM:ということで、紡人たちには判定を行ってもらいます。
GM:ここで、このシナリオだけの特殊ルールを説明します。今回のシナリオの判定では、全員成功した場合は行動するのに5分かかります。全員ではないが1人以上が成功した場合は、行動するのに10分かかります。そして全員失敗した場合は、行動するのに20分かかります。
景:なるほどね。つまり、なるべく判定に成功して13:30までにおばあちゃんの家に行くのが俺たちのミッションってことやね。
GM:そうです。では、さっそく判定を行ってみましょう!
切符の買い方を知っているか《考》、または券売機の情報を読み解き適切に操作できるか《読》などで全員判定。
怜央:《考[中]》(1D100<=20)>23>失敗
猛:《考[中]》(1D100<=70)>69>成功
彩:《読[中]》(1D100<=60)>77>失敗
景:《読[中]》(1D100<=75)>12>成功
猛:「俺は知っているぞッ!ソウルメイトッ!これを押すんだッ!」
怜央:「あっ、これ?これでいいのね。」ポチッ
猛:「すごい!!!さすがソウルメイトだッ!」
怜央:「ナイス猛!」
怜央:彩の分も買いたいんですが、ちょっと彩には高いだろうから、抱っこして自分でいれさせます。
彩:「あっ、高い高~い!えへへへ……。」
猛:「お兄さんは券売機の使い方分かりますかッ?」
景:「うん?あぁ、もちろんね。」
猛:「さすがお兄さんだッ!!」
怜央:じゃあ、彩と一緒に手をつないで一緒に入ることにします。ホームドアがあるだろうから、2列に並ぶラインのところで待っていようかな。
GM:オッケー。では、今回は一人以上が成功ですね。
すこし戸惑いつつも無事に全員が切符を買い、10:20発の電車に乗ることができた。
電車に揺られて10分。現在時刻は10時30分。紡人たちは隣町駅に辿り着くことができた。
人込みをかき分けて降りた紡人たちを待ち構えていたのは、超超超巨大なクソデカショッピングモールだった!!!
怜央・猛・彩:「すっげ~!」
景:そういえば某探偵団も小学一年生だったね(笑)。爆発しないことを祈るばかりです。
あまりにも広大なショッピングモールに、足がすくんでしまう紡人たち。とはいえ、紡人たちはおつかいを無事に達成しなくてはならない。まずは店の場所を探すために、広大な地図を見ることになる。
広大な地図から目的の店の場所を探し出せるか《見》または《読》などで全員判定。
怜央:《見[中]》(1D100<=70)>89>失敗
猛:《見[中]》(1D100<=90)>43>成功
彩:《見[中]》(1D100<=70)>4>クリティカル
景:《読[中]》(1D100<=75)>28>成功
彩:おりゃ~~!
猛・景:おぉ~~!
GM:まずはクリティカルの処理をしましょうか。クリティカルが起こった場合、判定を行ったキャラクターのGPが1D10点上昇します。
彩:1d10(1D10)>1
彩:1しか増えんかったわ……。
怜央:じゃあ、ここでGPを使って成功にしたいな。
GM:はい、ではGPを使ってみましょう。
怜央:よし!(GP:65→46)
GM:では、これにより達成値を19下げたので、達成値が技能値の70以下になって全員成功って感じですね。
怜央:地図見ても分かんねぇや!ってなってた時に、何かのおかげで分かるやつかな?
GM:では、描写を読み上げます。GPを使ったことでご都合よくなった描写はプレイヤーにお任せします。
紡人たちはすぐに目的の店を全て探すことができ、雑貨屋、食品売り場、ケーキ屋の順番に回るのが良さそうだと分かる。店を探すのにかかった時間は5分だ。
怜央:先におもちゃ屋を見つけて、「あ、その周りに全部あるじゃん!」って気づきます。
猛:「なんて洞察力なんだッ!ソウルメイト!」
景:「近さ的にまずは雑貨屋から回るのがいいんじゃないかな?」
怜央:「オッケー。じゃあ、雑貨屋から~。」
爆発しないことを祈るばかりです。
某探偵団の大柄な少年が「すっげ~!」と評価した建物はかなりの確率で爆発するらしい。
地図があった場所から5分、紡人たちは目的の雑貨屋にたどり着くことができた。現在時刻は10時40分。雑貨屋のルーツが手袋専門店ということもあり、あたり一面にいろいろな種類の手袋が山ほど展示されていた。
誰が最もふわふわもこもこであったか~い手袋を選べるか《感》などで対抗判定。
GM:ということで、対抗判定のルールを説明します。
GM:対抗判定は、対抗したい人が順番に判定をしていって、先に失敗した方が負けです。簡単だね♪
怜央:ざ、ざつぅ……(笑)
彩:分かりやす~い!
GM:ってことで、みなさんはまず判定に使う技能を一つ決めましょうか。
景:これって〈殊〉の裁縫ありですか?裁縫の知識から最高の手袋を選ぶみたいな。
GM:ありですねぇ~。非常にいいと思います。
GM:ほかの人も、これ自分の〈殊〉使えるんじゃね?と言い張れるものがあれば、ぜひ提案してください。
猛:だったら、猛は“違いが分かる男”ですよ。
彩:そしたら上目遣いで店員さんに圧かけるか。
怜央:え~~、怜央君は普通に《感》で判定します。
GM:じゃあ、怜央君以外が〈殊〉で判定して、怜央君だけが《感》で判定する感じかな?
怜央:質問です!私の《感》は[高]だけど、この対抗判定ではそこは気にしなくていいのかな?
GM:あ、確かに。怜央君の《感》と、彩さんの〈殊〉の基のステータスが[高]なのか。そして、猛君と景君の〈殊〉の基のステータスが[中]なので、この場合、猛君と景君は自動敗北となってしまいます。
猛:なんということだ……。
GM:意味合いはだいぶあっているのですが……。対抗判定においてステータスレベルの差は絶対なのです……。
猛:じゃあ、自動敗北ということで敗退しておきます。後は任せたぜ……。
GM:そうしたら、ステータスレベルが[高]の二人が戦う感じになるのかな?
景:それなら、[高]の《感》で振ろうかな。
GM:OK!なら景君も《感》ね。
怜央:なら、みんな《感》で振っちゃえばいいんじゃない?
猛:そうだね、なら《感》で振るか!
GM:ではみんな〈殊〉など関係なく、《感》で振る感じでいいですか?
一同:はーい。
GM:では、技能値が一番高い人は景君と彩さんなので、同じ値の時は1D100を振ってください。1D100の出目が低い方を技能値が高いものとして扱います。
景:1D100>94
彩:1D100>12
GM:では、彩さんの方が技能値が高いとして扱います。で、次に怜央君と猛君も同じ技能値なので、ブラザーたちも1D100を振りましょうか。
怜央:1D100>65
猛:1D100>2
GM:では、対抗判定は技能値が低い人から先に振っていくので、順番は怜央→猛→景→彩の順番ですね。
怜央:よし。まずはめちゃくちゃ見た目が派手そうなやつを探そうかな。
怜央:《感[高]》(1D100<=50)>76>失敗
怜央:チュドーン!脱落!
怜央:「これかっこよくね!?あれ、誰も見てない……。」
GM:とりあえず、怜央君は敗北ということで……。次、猛君振ってください。
猛:うぉぉ!
猛:《感[高]》(1D100<=50)>95>失敗
猛:「これが素晴らしいんじゃないかッ!」
怜央・彩:「う~ん、そうかなあ?」
景:反応が微妙だ(笑)。
GM:では、猛君も敗北ということになります。
景:《感[高]》(1D100<=80)>37>成功
景:「あったかいのを探すんだよ、みんな。」
彩:《感[高]》(1D100<=80)>88>失敗
彩:「あったかいのってどういうの~?」
GM:……ということで。5周する間に先に失敗したキャラクターが敗北するということなので、怜央君、猛君、彩さんが順番に敗北していき……これはもう決着がつきましたね……。
景は世界一ふわふわでもこもこな、超あったか~い手袋を見つけ出すことができる。これを買えば、おばあちゃんはこれからの冬の寒さもへっちゃらに違いない。
景:「うん、うん。これがいいんじゃないかな。」
猛:「確かにあったかそうですねッ!さすがお兄さんだ!」
怜央:「まぁ、景にいが選んだんならそれかなぁ。」
彩:「よくわかんないけど、それ~。」
怜央:俺は自分が欲しいやつを持っています。
景:「……一応おばぁちゃんへの誕生日プレゼントだからね。」
怜央:「うん、そっかぁ~……戻してくる。」
景:「店員さ~ん!」
店員に手袋を渡せば、誕生日プレゼント用にラッピングをして渡してくれる。
彩:「わ、かわいい~~~!!!」
怜央:「よし、じゃ帰るか!」
彩:「お兄ちゃん、メモ。」
怜央:「あ、やべ。ケーキと具材忘れてた。」
怜央:「じゃ、えっと。寿司の具材の方かな?はい、レッツゴー!」
猛:「いくぞー!!」
彩:「ん、わ、まってまってぇ~~。」
時刻を見れば、雑貨屋に入ってから30分が経っていた。無事に誕生日プレゼントを買うことができた紡人たちは、食品売り場へと向かうことになる。
ステータスレベルの差は絶対なのです
逆に言えば、シナリオ側でキャラクターを明確に差別化することができるのである。
ブラザーたち
セッション中は全員がこの二人のことを指していると思っていた。
普通に考えれば怜央と景がブラザーたちでは?
チュドーン!
爆発。
<★チェックポイント:1時間>
雑貨屋から5分歩き、現在時刻は11時15分。食品売り場に向かっていた紡人たちは、後ろから突然声をかけられた。
GM(おじいちゃん):「もーしーもーしー。そーこーのーぼうやたちー。」
振り返ってみれば、杖をついたおじいちゃんが紡人たちの方を向いて、こちらに来るようにと手招きしていた。おじいちゃんはサングラスにマスク、ニット帽をつけており、どんな顔かは分からない。
GM(おじいちゃん):「すこし儂の頼みを聞いてはくれんかのぅ~。」
一同:「……」
GM(おじいちゃん):「く、くれんかのぅ~~。」
猛:「……どうしたんですか?」
GM(おじいちゃん):「儂は今可愛い可愛い孫のためになぁ、色々探しておってのう。君たちにどこに売っているかを聞きたいんじゃがぁ。」
GM(おじいちゃん):「あれじゃな、今はやりの炊飯ジャー?というやつを探しておるのじゃが……。」
怜央:「炊飯ジャー!?」
「炊飯ジャー」という単語を耳にし、怜央の目の色が変わった。
GM(おじいちゃん):「あぁ、そうじゃあ。お主、聞き覚えがあるのか。」
怜央:「あるあるあるあるあるある!あっちだよ!あっち!」
GM(おじいちゃん):「よしよし、案内してもらおうじゃないか。」
景:「あれ、この声なんだか聞き覚えがあるような……?」
先ほど見た地図を思い出して売り場を探すことができるか《考》、または周りの店員に売り場を教えてもらえるか《会》などで全員判定。
彩:上目遣いで店員さんに聞き込みします!
怜央:もちろん俺は炊飯ジャー知識を使うぜ!
怜央:《考[中]〈殊〉食事戦隊炊飯ジャー》(1D100<=120)>60>成功
猛:《考[中]》(1D100<=70)>22>成功
彩:《情[高]〈殊〉上目遣い》(1D100<=180)>27>成功
景:《会[中]》(1D100<=70)>44>成功
紡人たちはすぐに売り場を見つけ出すことできる。どうやら売り場は案外近くにあったようだ。たった5分でおじいちゃんを案内することができる。
猛:「さっきソウルメイトが指さしていたところだッ!」
怜央:「あれだよあれ~。こっちこっち~。」って言ってダッシュします。
GM(おじいちゃん):「おぉ、おぉ、老人にはちと早すぎるのぉ……。もぉちょっと待ってくれんかのぉ……。」
怜央:「え?そこだよそこ。」トタトタトタ……
GM(おじいちゃん):「ここかのぉ、ここであっているのかのぅ……。」
怜央:「うん!」
GM(おじいちゃん):「本当にありがとうのぅ。お陰様で助かったわい。」
怜央:「どういたしまして。」
GM(おじいちゃん):「それじゃあ転ばぬように、あんま走り回らないようにな。気をつけるんじゃぞ。」
怜央:「はい!」どたどたどた……みんなのもとに戻ります。
彩:一方そのころ彩ちゃんは、周りの大人に「お兄ちゃんが迷子になっちゃった~~!」って言ってます。
怜央:「あれ、彩どうしたの?」
彩:「あっ!お兄ちゃん!帰ってきたー!迷子じゃなかったの?」
怜央:「はい、迷子じゃないから行くよー。」って言って、手をつないでいきまーす。
一同:(笑)
どたどたどた
走り回る音。
トラブルを解決した紡人たちは、5分ほどかけてついに食品売り場に到着する。現在時刻は11時25分。たどり着いた食品売り場は、地元のスーパーとは比べ物にならないほどのクソデカ食品売り場だった。
紡人たちは、試食の誘惑に時折負けながらも、夕飯の手巻きずしの具材を買わなくてはならない。
予算以内で具材を集めきれるかどうか、食材の単価を考える《考》、コスパの良い食材を見つけ出す《見》、値引き交渉を行う《会》などで全員判定。
怜央・猛・景:値引き交渉……?
三人が一斉に彩の方を見る。
彩:ここに値引き交渉の最強がいますが。
怜央:《会[中]》(1D100<=80)>17>成功
猛:《見[中]》(1D100<=90)>20>成功
彩:《情[高]〈殊〉上目遣い》(1D100<=180)>25>成功
景:《考[中]》(1D100<=60)>94>失敗
怜央:店員さんに聞いた感じかな。
猛:自力で見つけてきました。
GM:はい。では、1人以上が成功ということで。
紡人たちは順調に具材を見つけ、マグロやサーモン、えび、ツナ、いくらといった王道の具材は全て集まった。
猛:「大体集まったぜッ!」
怜央:「あとなんだっけ。おばあちゃんが光り物?が好きって言ってた。」
彩:「光り物って何?お兄ちゃん。」
景:「うーん。まぁ、見た目的に光ってるやつ買っとけばいいんじゃないかな?」
怜央:じゃあ売り場のお姉さんに、「光り物ってどこですか!」って聞こうかな。
GM(お姉さん):「おぉ!君たち、難しい言葉を知っているのね。光り物ってのはね、光るものだからね、あそこら辺にあるわよ。」って言ってくれます。
景:「光るものだからね」???
彩:何一つ説明になってない(笑)
怜央:ということでね、「じゃあ、これ買うか。」って言ってアジをかごに入れます。
GM:はい。じゃあ、何か一品全員追加することにしているので、案がある人は言ってください。
猛:「あぁ、寿司といえばラーメンだろ!」
一同:(困惑)
GM:おい、お子様がいるぞ(笑)
猛:「いっつも○○寿司で食べてる!」って言って、カップ麺をぶち込みます。
怜央:めっちゃおもろい(笑)
怜央:「彩はなんか欲しい~?」
彩:「彩はとびっ子欲しい!」
GM:ではとびこが入ります。
景:「こういうのはね、単品で買うよりも大きいやつ買った方がお得だから。」と言って刺身盛り合わせを手に取ります。
彩:賢い。というか、真っ先に手に取るべきでは……?
怜央:じゃあ、お会計のところに行って、上の棚に載せるのも精一杯な感じで載せます。
会計はちょうど予算ピッタリである。
景:「じゃあこれは僕が持とうかな。」
怜央:「ふいぃ~よし!か・え・ら・ず・に……えっと、」ゴソゴソ
怜央:「ケーキだな!ケーキケーキ!」
食材の支払いを終えた際にふと時計を見れば、食品売り場に入ってから30分が経ったことが分かる。無事に買い出しを終えることができた紡人たちは、両親が予約していたケーキ屋へ向かうこととなった。
光る物だからね
実際のセッションでは、サイリウムも同じ売り場にあるということになっていた。
○○寿司
なぜ回転寿司のサイドメニューはあんなに魅力的なのだろうか。
アジ、とびこ
プレイヤーの好きなものを詰め込んだ結果、小学生にしては渋いラインナップとなった。
食品売り場から5分歩き、現在時刻は12時00分。突如として前方から大歓声が聞こえてきた。
群衆をかき分けて進み、大歓声の大元を探ってみると、ショッピングモールの特設ステージ上に、SNSの総フォロワー数10億人を突破する超超超有名な動画配信者が、子供向けの参加型イベントを行っていた!
紡人たちも知らないはずのないその配信者の出現に、思わず心惹かれてしまう紡人たち。しかし、このイベントに参加してしまうと、目標の時間までにおばあちゃん家に着くのは絶望的だ。
目の前の誘惑を断ち切ることができるかの《心》、または誘惑に負けそうな仲間や自分自身を説得できるかの《会》などで全員判定。
怜央:CCB<=70《心[低]》(1D100<=70)>60>成功
猛:CCB<=50《心[低]》(1D100<=50)>76>失敗(GPを消費して成功、猛:(GP:80→54))
彩:CCB<=70《会[中]》(1D100<=70)>21>成功
景:CCB<=70《会[中]》(1D100<=70)>67>成功
猛:「ソウルメイトの隣に立つって決めただろッ!猛!」
猛はソウルメイトへの想いを胸に、自らを奮い立たせるッ!
猛:「さよならだ、動画配信者……。俺は怜央と一緒に行く。」
怜央:「どうしたんだ猛~?」
猛:「なんでもないさ、ソウルメイトゥ。行こうか。」
猛:そう言って、誘惑を振り切ります。
GM:おもろすぎる(笑)
怜央:大好き♡
紡人たちはイベントの誘惑をたった5分で断ち切り、ケーキ屋に向けて再出発することができる。あの動画配信者のイベントに連れて行ってもらうのは、また今度にしよう。そう思ったとき、彼らはまた一つ大人になったのであった。
SNSの総フォロワー数10億人
2026年現在、これを達成しているのはクリスティアーノ・ロナウドただ一人である。
誘惑に打ち勝った紡人たちは、その後5分ほどかけてケーキ屋に到着する。現在時刻は12時10分。世界一美味しいケーキを売っているだけのことはあり、店内はとても混雑していた。ただ幸いなことに予約者用受付には人が並んでいないため、人込みを回避して到達すれば、すぐにケーキを受け取ることができるだろう。
人混みという名のバリケードを突破して速やかにケーキを受け取り、その後無事にケーキを店の外まで運び出すという、超最難関ミッションを遂行せねばならない――。
超最難関ミッションを華麗な身のこなしで突破することができるか《技》、またはサーフィンのごとく人波を乗りこなせるか《体》などで全員判定。
景:人波をサーフィン……???
猛:嘘だろ?
怜央:俺はでんぐり返しで人波を乗りこなす!!!
怜央:《体[中]〈殊〉でんぐり返し》(1D100<=190)>10>成功
猛:《体[中]》(1D100<=90)>28>成功
彩:《技[中]》(1D100<=80)>13>成功
景:《技[中]》(1D100<=85)>49>成功
怜央:「とおりまーす!」って言いながら、ゴロゴロしてます。
猛:「さすがッ!ソウルメイトゥ!俺も続くぜ!!!」ゴロゴロ
彩:「景兄ちゃん、なんで二人ゴロゴロしてるのー?」
景:「…………。」
紡人たちは転がった先で受付に辿り着く。
GM(店員):「えっと、君たちは?もう予約してるのかな?」
怜央:「予約してた春崎で~す!ケーキお願いします!」
GM(店員):「春崎さんですね。もう支払いは終わっているので、このケーキをどうぞ。気を付けて運んでください。」
怜央:「はい、ありがとうございます!」
怜央:「あっ、これじゃあでんぐり返しできないや。」
猛:「確かに。」
景:やらなくてええわ!
人波を華麗に乗りこなし、1mmたりともケーキを揺らさぬ完璧な運搬テクニックを披露した紡人たちは、5分で無事にケーキを受け取り、ケーキ屋の外に運び出すことができた。
全てのおつかいを終えた紡人たちは、ショッピングモールを後にしておばあちゃんの家に向かうことになる。
でんぐり返し
板を使わないという点では、この場においては最適な移動手段かもしれない。
◆シナリオ本編:クライマックス
ショッピングモールから15分歩き、現在時刻は12時30分。
景:「このままいけば余裕をもっておばあちゃんの家に着けそうだね。」
怜央:「これでご褒美ゲットだぜ!」
彩:「あっ!ご褒美考えてなかった!何にしようかな~?」
猛:「俺はもう決めているッ!」
彩:「え!?なになに~?」
猛:「それは着いてからのお楽しみだ!」
ご褒美についての妄想を膨らませる紡人たち。しかし、現実はそう甘くなかった。
なんと、彼らの前の茂みが突然揺れだし、目元に古傷のある大きな茶トラ猫が現れたのだ!
一瞬身がすくんだ次の瞬間!茶トラ猫のニ゙ャ゙ァ゙ー゙ー゙ー゙!゙!゙!゙という号令に合わせて、あたりの茂みから、10から20体もの猫が一斉に紡人へ襲い掛かってきた。
余りにも連携の取れた動き、そして圧倒的な数の暴力に飲まれ、気づいた時には、手巻きずしのために買ったマグロやサーモンなどの魚介類が紡人の手から消えていた。
このままでは、せっかく買った手巻きずしの材料が奪われてしまう!紡人は全力で猫を追うことになる。
怜央:な、なに~~!
景:「猫だとぉ!」
彩:「猫ちゃ~ん!」
猛:「おばあさんのためのお寿司がッ!」
GM:そんな声など気にせずに、猫たちはどんどん道の先へ進んでいってしまいます。ということで、『対立フェイズ』の開始です!
怜央:たたた、対立フェイズ~~?
対立フェイズ~~?
ノリがいい。
GM:対立フェイズについて簡単に説明すると、キャラクター同士が対決をする際、対抗判定より盛り上がりたい時に行います。具体的には、シナリオのクライマックスで行うことが多いです。
GM:ということで、紡人である皆さん四人は対立フェイズに参加するということでよろしいですか?
一同:もちろん!
GM:この対立フェイズでの目標は「猫を追いかけて手巻き寿司の材料を取り戻すこと」です。敵キャラは、まず親分の茶トラ猫。それから、子分猫集団×2ということで、計3体が参加します。
対立フェイズ
他のシステムにおける戦闘シーンにあたる。さまざまな対決を描写することができるが、特にチームで対決する場面では連携を感じやすい。
茶トラ猫
目元に古傷がある大きな茶色のトラ猫。猫たちのリーダー。
《心[中]70》《技[中]70》《体[高]75》《考[中]50》《見[中]80》
《感[中]60》《読[中]40》《会[中]60》《情[中]80》《巨[低]40》GP:70
子分猫集団
様々な種類の猫の集団
《心[中]60》《技[中]70》《体[高]75》《考[中]20》《見[中]70》
《感[中]60》《読[中]20》《会[中]40》《情[中]50》《巨[低]20》GP:50
GM:次。《殊》を所持しているキャラクターは、この対立フェイズ中《殊》が使用できなくなり、その代わりに所持している《殊》の数に応じたGPを獲得します。
怜央:GP:65→165
猛:GP:54→154
彩:GP:110→160
景:GP:60→160
GM:さて、この対立フェイズで使用する指定ステータスは《技》《体》《感》です。
GM:指定ステータスはどちらの陣営から行動するかを決めるために用いられます。また、対立フェイズを終了させるための対抗判定にも用いられます。おそらく、後ほど分かると思うので、一旦説明はこれくらいでとどめておきます。
GM:では、まず各陣営の代表者は1D100を振って、出た目のマスに自陣営のコアを設置します。これは、対立フェイズの開始時に各陣営が持つ拠点となるピースです。
GM:ということで、ここはHO1に振ってもらうのが自然かな?
怜央:はいはいはいはい。
怜央:1D100>42
GM:では、こちらは親分猫が振ります。
GM(親分猫):1D100>24
白☆・・・紡人陣営のコア
赤☆・・・猫陣営のコア
彩:おぉ。なかなか近いなぁ。
景:行動2回でピースを伸ばして、4人行動できるから残りの2回でコアを攻撃できちゃうな。
GM:あ、でもね……。
景:あっ、そっか。最初のターンはコアを攻撃できないってルールあったな、確かに。
GM:さて、次。指定ステータス《技》《体》《感》の合計が高い陣営から順にターン行動を行います。指定ステータスが複数指定されている場合は、それの合計値で比較します。《殊》は考慮しないので気を付けてください。敵陣営の合計値は615です。
怜央:怜央が215かな?
猛:ちょうど200だ。
彩:彩ちゃんは180でした~。
景:235です。
景:ってことは……俺たちの合計は830!
GM:お、了解しました。指定ステータスの合計値が高い陣営から順に行動を行いますので、今回は紡人陣営から行動するということですね。
GM:で、全ての陣営が1回ずつターンを行う間を1ラウンドと呼びます。
猛:1ラウンドっていうのは、こっちのターンと向こうのターンを合わせてっていうことだよね?
GM:そうです!では、1ターンの間にいったい何ができるのかを話していきます。自陣営のターンにおいて各キャラクターは、『ピースの設置』または『自陣営のピースの破壊』のどちらか一つを行います。
GM:まず、ピースの設置について説明します。この行動では、ピースから縦横一方の離れたマスに新たなピースを設置して、元のピースとの間のマスに直線を引くことができます。ピースを設置するためには判定に成功することが必要で、この時判定に用いるステータスは好きなものを選ぶことができます。ただし、あるステータスを使って設置したピースが盤面にある限りは、そのステータスは新たなピースを置くためには使えないので気を付けてください。
景:ここでどのステータスを使うかは意外と雑には決められないんよね?確か。
GM:そうそう。同じステータスを使って複数のピースを設置できないってのもありますし、ピースの破壊されやすさにも直結するので、考える必要がありますね。ちょうどいいので、『ピースの破壊』についても説明します。
GM:相手陣営のピースがあるマスに自分のピースを設置しようとする行動をピースの破壊といいます。この時は、通常の配置判定の代わりに、相手がそのピースを置いた際のステータスと、今回自分が使用するステータスで対抗判定をします。
怜央:対抗判定は手袋を買った時にやったやつだね。
GM:そうそう。で、この対抗判定に勝ったら、相手のピースを破壊できるとともに、そのピースに繋がる線を破壊することができます。あとは、この破壊によってコアとのつながりを失ったピースも破壊されます。
GM:ちなみに、行動の一つとしてできる『自陣営のピースの破壊』の場合は、自陣営のピースに対して破壊を試みる形になります。この場合、対抗判定は行わなくて大丈夫です。
GM:って感じだけど大丈夫そう?
怜央:まぁ、やってみれば大体わかるんじゃない?
GM:せやね。早速やってみようか。
GM:ということで、紡人陣営の行動からです!……あ、その前に一つ説明することがあった。ピースを置くときは、実際にはPCがどのような行動をしているのかロールプレイをしてほしいです。
彩:この技能を使ったって言うのは、現実だとこういうふうなことをしていますよ。みたいなこと?
GM:その通り!
彩:おっけー!
GM:はい……。これでルールは大体説明できたはず……!ということで、改めてどのように行動していきますか?
景:これは陣営の中での順番とかは決まってないんだよね?
GM:決まってないので誰から行動しても大丈夫です。お好きなように!
(PL作戦会議中……)
GM:作戦はまとまりましたか?
一同:はい!
GM:では、紡人陣営からターンを開始していきましょう。
コアとのつながりを失ったピースも破壊されます
木の根元が壊れると、先の枝も壊れていくイメージ。
PL作戦会議中
実際の卓では1時間くらい話し合っていた。
景:えっと、じゃあ《感》を振りたいな。描写も必要なんだよね?
GM:そうですね。
景:《感》ってなんだっけ?
GM:はい、《感》。視覚以外の感覚。聞き耳や嗅ぎ分け、気配の察知などで使用できるステータスです。
景:猫の気配を察知します。
景:《感[高]》(1D100<=80)>42>成功
GM:お、素晴らしい!
景:ってことで……44に設置します。
GM:そうしたら、44のピースに、誰がどの技能を使って設置したのかが分かるようにメモしておいてください。
白〇・・・紡人陣営のピース
猛:次は俺が34のところに《感》でピースを設置するか。《感》で怜央君が進むべき道が分かります。
猛:「ソウルメイトの進みたい道が分かるッ!」
猛:《感[高]》(1D100<=50)>65>失敗(GPを消費して成功、猛:(GP:154→139))
猛:じゃあ、34のピースのメモを書いておきまーす。
GM:はい、了解でーす。じゃ、次の人~。
34のピース
隣接しているため分かりにくいが、44のピースとつながっている。
彩:はーい。
猛:彩ちゃんが動くのなら、22番において欲しいってところじゃない?
彩:オッケー。じゃあ、お兄ちゃんと同じく猫の気配を察知します。
彩:おりゃっ!
彩:《感[高]》(1D100<=80)>72>成功
景:じゃあ、次は怜央か。
怜央:よし!猫の動きを《見》で予測しよう。さぁ、食材を返しなさい!
怜央:《見[中]》(1D100<=70)>54>成功
怜央:23番のピースが怜央の《見》ですね。
紡人陣営の戦略
攻撃と守備を両立させるため、お互いのコアの間をピースで埋めてしまうという戦略をとった。
コアの破壊を行うため、怜央が[高]のステータスを温存した。
GM:次。猫陣営が動きます。まず子分猫集団1が怜央君の置いた23番のピースの破壊を試みようと思います。
怜央:お、バチバチだー!
GM:ピースの破壊をするときは、相手がそのピースを置いた際のステータスと自分が今回使用するステータスとで対抗判定を行います。怜央くんのピースは《見》を使って設置しましたね。どんな感じでロールプレイしましたっけ?
怜央:猫の動きを観察していますね。
GM:じゃあ猫の動体視力の方がより優れているので、自分の姿が見られていることなんて逆にお見通しで、ブラフをかけたり、相手の死角を探ったりする方法を見つけ出します。
GM:そうしたら、対抗判定なので、技能値の低い方から順番に振っていきましょう。子分猫集団1の《見》の技能値は80です。
怜央:怜央は70なので、俺からですね。
怜央:《見[中]》(1D100<=70)>73>失敗
怜央:あっ……。
GM:ということで、この対抗判定の結果は、怜央君の敗北となります。
怜央:「あーー!まてーーー!!!」
GM:猫の動体視力にとって、そんなのお見通しもお見通しですよ。
GM:ということで、23に置かれていたピースを破壊し、代わりに猫陣営のピースを置きます。
対抗判定
必ずしも同じステータスで行う必要はない。
赤〇・・・猫陣営のピース
GM:次は子分2。子分2は、親分の巧みな知略によって、遠回りすることを選びます。最大で7マス動けるので、できるだけ遠くにおいてみますね。30番に設置を試みます。ステータスは《巨》を使います。
怜央:《巨》ということはでかい……??
景:意味付けは?
GM:体がちっちゃいんですよ。体がちっちゃいから、人間が通れないような遠回りをできるってことですね。
彩:うん。かしこいっ!
GM(子分猫集団2):《巨[低]》(1D100<=20)>5>クリティカル(GP増加1D10>6)(子分猫集団2:(GP:50→56))
できるだけ遠くに
線は直接破壊できないことを利用した守備的な戦略である。
体がちっちゃい
ステータスの意味からすると失敗した方が小さいのでは?と思うのだが、その場では全員が納得していた。
GM:次。今度は親分猫が直々に狭い道を通って敵への奇襲の準備をしていこうと思います。
GM(茶トラ猫):《巨[低]》(1D100<=40)>86>失敗
彩:狭すぎた(笑)。
GM:猫は液体って言われるんですけど、それでも無理でしたね。
景:こっちのターン。ここからコアの破壊を試みられるようになるわけですね。ってことで、怜央、決めちゃいなよ。
怜央:OK!コアに対しての攻撃は、残っているステータスなら何でもいいんだよね。
GM:そうですね。ただ、猫陣営が[高]の指定ステータスを持っているので、コアの破壊を行う場合は[高]のステータスを使用して対抗判定を行う必要があります。
怜央:《情》を使って魚に対する情熱を相手に与えていこうと思います。
景:猫に頑張って説得しているのか……?
一同:(笑)
怜央:「うぉぉ!返せぇ!」
怜央:《情[高]》(1D100<=50)>24>成功
GM:では、こちらは《体》ですので、怜央君のそんな訴えなんてなんのその。跳躍で逃げていきます。
GM(茶トラ猫):《体[高]》(1D100<=60)>72>失敗
彩:なんのその?(笑)
GM:ぐぬぬ……。猫陣営はここでGPを使おうとします。ちなみに、この対抗判定では親分猫の方が技能値が高いので、5回終わった時点で両方とも成功し続けていた場合、親分猫の方が勝ちます。つまり、どこかで親分猫を失敗させないといけないわけですね。
怜央:あっ、そっか!そうだ!こちらも猫の出目を変更させるためにGPが使える……。
猛:あぁ、なるほど。GPの勝負だ!
彩:GPで殴るってこと~~?
GM:猫陣営のGPと子分猫集団のGPが合計で176点あるので、紡人陣営がGPを165点消費すれば確実に勝利できますね。
怜央:なるほど……。165点は多くない?
景:4ターン目まではGPを温存するのはどう?猫の出目によってはGPを節約して勝利できるかもしれない。
怜央:まぁ、そうだね!猫の成功率も6割だし。
GM:ここはいろいろな考え方があります。確かにもしかしたらGPを節約して勝利できるかもしれないですが、どこかでクリティカルやファンブルが出たらその時点で決着がつく可能性もあるので、早めに決着を付けておく方がいい場合もあります。
怜央:大丈夫です。私はGMを信頼しているんで。
GM:(笑)分かりました。では、茶トラ猫はGPを消費して先ほどの判定を成功にします。
GM(茶トラ猫):(GP:70→58)
怜央:じゃあ、振っちゃおうかな。
怜央:「うぉ~~返せ!」
怜央:《情[高]》(1D100<=50)>34>成功
怜央:「返せぇ!!!」
彩:えら~~い!
景:50で頑張るねぇ。
GM:では、こちらも振りますね。
GM(茶トラ猫):《体[高]》(1D100<=60)>45>成功
GM:こんな子供にまだまだ負けられませんよって感じですね。
怜央:これで3回目か。いけっ!
怜央:《感[高]》(1D100<=50)>69>失敗(GPを消費して成功)(怜央:(GP:165→146))
GM:中々しぶといですね。
GM(茶トラ猫):《体[高]》(1D100<=60)>53>成功
GM:ま、子供の体力でこの親分猫様についてこれるのもここまでのようですね。次が4ラウンド目ですので、もう後が少ないですよ?
怜央:よし……。行けます、行けます、行けます、行けます。
彩:頑張れ~!
怜央:えいっ!
怜央:《感[高]》(1D100<=50)>90>失敗(GPを消費して成功)(怜央:GP:146→106)
怜央:なんとか成功……!
GM:GPが残り少なくなってきましたね~。それでは、行きますよ!
GM(茶トラ猫):《体[高]》(1D100<=60)>98>ファンブル(GP減少1D10>9)(茶トラ猫:(GP:58→49))
一同:あっ。
GM:う~~~~~~ん?????????
景:対抗判定におけるファンブルは……。
猛:ファンブルは……?
彩:ファンブルはもしかして?
GM:『「ファンブル」を出したキャラクターは、その時点で即座に敗北する』……。
怜央:つまり……俺たちの勝ちだ!
猛:しかもGPがガッツリ減ってる(笑)
彩:かわいそう(涙)
GM:では、猫陣営のコアが破壊されます。したがって、対立フェイズは紡人陣営の勝利となります。お疲れ様でした。
一同:イェーーイ!
GPで殴るってこと~~?
対立フェイズはGPの減らし合いになることが多い。対立フェイズで勝利するためには、GPの量が重要なのだ。
猫の成功率
キナリエルはパーセントダイスを使用しているため、判定の成功率が一目でわかるのだ。
即座に敗北する
ファンブルによる敗北は通常の失敗と異なり、GPを使う隙も与えられない。
GM:では、戦闘後の描写に移るのですが、先の描写的についに猫たちを行き止まりに追い詰めることができたということになるので……。
GM:ファンブルは例の『反り立つ壁』みたいなのが出てきちゃったことにしましょう。走って逃げた先に現れたのは反り立つ壁(猫版)!
怜央:それ、SASUKEじゃなくてニャSUKEじゃない?
景:やかましいわ!
一同:(笑)
紡人たちはついに猫たちを行き止まりに追い詰める。 怜央が親分猫を捕まえ、手巻き寿司の具材を回収することができた。現在時刻は12時36分。
怜央:「ほら、よ~~しよしよしよし。さっ……ささっ……(具材を回収)。
彩:「よし!決めた!」
景:「決めたって、何を?」
彩:「えへへ……、ひみつ~♪」
◆シナリオ本編:エンディング
<★チェックポイント:2時間30分>
クソデカショッピングモールの探索を終え、猫たちとの逃走劇を繰り広げた紡人たちは、10分かけてとうとうおばあちゃんの家へと到着した。現在時刻は12時46分。
インターホンをならせば、「はいはい、今行きますねぇ。」というおばあちゃんの優しい声がした後、玄関の扉が開かれる。
すると、次の瞬間、パーンという音とともに紙吹雪が舞う。どうやら"クラッカー"がなったようだ。紡人たちは、急な音にびっくりしつつ、玄関の方に目をやる。すると、風邪をひいていたはずのお母さんとお父さんが発射後のクラッカーを持って元気そうに紡人の方を向いていた。その上、後ろでおばあちゃんが、ニコニコとしている。
GM(母):「おつかいお疲れ様!無事におばあちゃんの家までたどり着くことができたわね。」
お母さんが口を開き、紡人たちを褒め称える。
猛:「あれっ!?風邪で寝てるんじゃなかったんですか?」
GM(母):「いやぁ、だましたかったわけじゃなかったのよぉ~。みんながおつかいできるかなって、試したのよ。こうやってしっかりおつかいしておばあちゃん家まで来られたわけだから、大したものよ。」
怜央:「ふふん。まぁね。ほら、買ってきたよ!ケーキと、具材と……あと何だっけ?」
彩:「誕生日プレゼント!」
怜央:「そうそうそうそう。」
お母さんが買ってきたものを確認する。
GM(母):「うん、全部あるわね。どうだった?初めてのおつかいは?」
景:「ハプニングもあったけど、基本的にはちゃんとできたかな。」
怜央:「道中でおじいさんも助けたよ。」
GM(母):「あら、おじいさんを助けたの?」
怜央:「うん。そうそう。なんか誕生日プレゼントを探してる?とか言ってた。」
GM(母):「そうなのね。ふふふ。」
GM(母):「おじいさんの話はさておき、13時30分までに到着できたら、みんなが望んでいた物を買ってあげるって約束だったわよね。覚えてる?」
怜央:「うん、覚えてる!」
GM(母):「で、到着したのは……なんと12時46分!ちゃんと時間内に到着できたわね!そうしたら、約束通り買ってあげないと。何だっけ……?炊飯ジャー?」
怜央:「炊飯ジャーだぞ!」
GM(母):「わかったわ。買ってあげましょう。」
そのようにお母さんが言った時、玄関に繋がる廊下の先からおじいちゃんの声が聞こえた。
GM(おじいちゃん):「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ……その必要はないのじゃ~~。」
おじいちゃんはいくつかの包装された箱を抱えてドタドタとやってくる。そして紡人は、おじいちゃんがどこかで見たサングラスをかけていることに気が付く。
そう、あの時ショッピングモールで道案内をしてあげたおじいさんと同じサングラスとマフラーを身に着けていたのだ。
怜央:「あっ!あの時のおじいさん!」
GM(おじいちゃん):「ふぉっふぉっふぉ。その反応、どうやらバレてしまったようじゃのぉ。そのとぉーり、みんなが無事に買い出しているのか見守っておったのじゃよ。別に本当に迷っていたわけではないからのぉ?」
景:「来てたんだったら言ってよ!」
GM(おじいちゃん):「いやいやいや。見守るというのも大事なお仕事じゃ。それに怜央に道案内してもらえたおかげでな。ほれぇ、ちゃんと買ってきたぞ。」
後ろの方をガサゴソと漁ったおじいちゃんは、「炊飯ジャー」と書いてある箱を取り出す。
怜央:「うぉ~~~!!!炊飯ジャーDXだ~~!」
GM(おじいちゃん):「これじゃろ~~?欲しかったのは。」
怜央:「やったぁ~~!ありがとうおじいちゃん!」
GM(おじいちゃん):「さて、他の三人は何やら欲しいものがまだ決まっていないという話じゃったな。決まったかのぅ?」
猛:「俺は買って欲しいものなんてないんですが、家族写真、撮りませんか?」
怜央:!?
GM(おじいちゃん):「家族写真かぁ、かまわんぞぉ?せっかく初めておつかいできた記念になぁ。」
猛:「えぇ!ありがとうございますッ!!!」
GM(おじいちゃん):「おぉ、家族写真でいいのかぁ……?何やら変わった子じゃのぅ。」
猛:じゃあ、撮った家族写真を持ち帰ります。
彩:やべぇやつだよぉ……。
一同:(笑)
GM(おじいちゃん):「じゃあ、まぁ写真で済んだとして、ほかの二人は欲しいものとかあるかのぅ」
彩:「お兄ちゃんなんかある?」
景:「服が結構ボロボロになっちゃったから、新しい服が欲しいかなぁ。」
GM(おじいちゃん):「そう言うと思って……。」
おじいちゃんが背後の箱を漁ると、おじいちゃんとは思えないほどセンスのいい服が出てくる。
景:「え、用意してたの!?」
GM(おじいちゃん):「う~む。そりゃ孫の欲しいものなど、100も承知じゃからなぁ。」
景:「はぇー。」
景:じゃあ、ちょっと彩に小声で「ちょっと思いっきり吹っ掛けてみて。」って言います。
GM:(笑)
彩:「えっと、吹っ掛けるっていうのよくわかんないけどぉ、彩は猫ちゃんが欲しい!」
GM(おじいちゃん):「う~ん、猫か……ちょっと待てよ……。」
景:さすがに?
GM(おじいちゃん):「あぁ、猫ちゃんかぁ……。さすがにペットは用意しておらんからのぅ……これはまた買いに行くしかないかのぅ……。」
彩:「猫ちゃん飼える?」キラキラ
GM(おじいちゃん):「一緒にショッピングモールにまた行って、どの猫ちゃんをお迎えするか選ぶことにしようじゃあないかぁ」
彩:「やったぁ!」
GM(おじいちゃん):「ちゃんと面倒みるんじゃぞぉ~。」
彩:「うん!おさかなさんあげるのー!」
GM:じゃあ、そのタイミングでおばあちゃんが口を開きます。
GM(おばあちゃん):「さてさて、みんなすっごく大変だったでしょう……。こたつも出したし、あったかいお茶も入れたし。それにたっくさんお菓子も用意してあるから、ゆっくりしていきなさい。」
怜央:「お邪魔しま~す!」ドタドタドタ……
猛:「やっとソウルメイトと一つになれた……!」
彩:「猫ちゃん楽しみ~~ふん♪ふふん♪」
景:「……楽しかったな。疲れたけど。」
紡人たちは、おばあちゃんの言葉に乗せられ、大きなこたつが用意されているリビングへと向かう。
いくら元気いっぱいな紡人たちとはいえ、こたつの誘惑には逆らえず、あっという間に吸い込まれてしまう。
こたつに吸い込まれたとたん、今日一日の疲れがどっと襲ってきて、すぐに眠ってしまう。おじいちゃんからもらったプレゼントを大切そうに抱きかかえつつ……。
<★チェックポイント:3時間>
GM:これにて、現実を紡ぐTRPGハードキナリエル「⚠4~10歳児緊急クエスト⚠ 隣町のクソデカショッピングモールを攻略せよ!!」セッション終了となります!お疲れさまでした!
一同:お疲れさまでした!
(終)
炊飯ジャーDX
DXを付けるだけでおもちゃっぽくなる不思議。
家族写真
やはり外堀から埋めていく作戦らしい。
猫ちゃん
対立フェイズの野良猫から着想を得たらしい。